溶接欠陥とは?表面・内部・寸法の3分類でわかる品質評価

【POLASTAR-三次元計測】

溶接品質に悩んでいませんか?
目視ではわかりにくい欠陥や、図面通りに仕上がっていないビード形状…。こうした問題の多くは「溶接欠陥」に分類されるものです。

本記事では、溶接欠陥の種類とその評価方法を、「表面欠陥・内部欠陥・寸法管理」の3つの観点から解説します。
溶接の品質管理に関わる方は、ぜひご一読ください!

溶接欠陥とは、溶接によって形成された接合部に発生する不具合や異常を指します。見た目にわかる欠陥だけでなく、内部に隠れているものや、設計寸法からの逸脱も含まれます。

溶接欠陥(不良)は、以下の3つに分類できます
● 表面欠陥(外観に現れる不具合)
● 内部欠陥(内部構造の不具合)
● 寸法管理(設計形状とのズレ)

表面欠陥(目に見える溶接不良)

表面欠陥は、溶接ビードの外観に現れる欠陥で、比較的発見しやすいのが特徴です。目視や自動外観検査装置で検出されます。

代表的な表面欠陥の例

欠陥の種類 内容
クラック(割れ) 冷却時の応力や材質不良が原因で発生する亀裂
アンダーカット 母材の縁がえぐられた状態。強度低下につながる
オーバラップ 溶け込みが不十分で、金属が乗っているだけの状態
スパッタ 飛び散った金属粒が母材に付着した状態
ビード蛇行 ビードの軌道が設計から外れている状態

内部欠陥(外からは見えない不良)

内部欠陥は、ビード内部に発生する欠陥で、外観では発見できません。非破壊検査(UT、X線など)で評価されます。

代表的な内部欠陥の例

欠陥の種類 内容
ブローボール(気孔) 溶接金属内部ガスが抜けきらず、内部に空洞が残る状態
スラグ巻き込み スラグがビード内に取り込まれた状態
溶け込み不足 母材との接合が不十分で強度に問題がある
内部割れ 熱応力などにより内部に亀裂が発生した状態

寸法管理(ビード形状をチェック)

溶接の「見た目が正しくても」、設計通りでなければ欠陥とされる場合もあります。こうした幾何的な不良を評価するのが寸法管理です。

代表的な寸法管理の例

欠陥の種類 内容
脚長 すみ肉溶接での三角断面の一辺の長さ。強度に影響
ビード幅・高さ・溶接長 設計通りのビードになっているか
蛇行・位置ズレ 所定の軌道からビードが外れていないか

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