製造業の現場では、プレス機の更新時期を迎えると「品質向上」と「自動化による省人化」を同時に考える必要があります。特に中小企業においては、初期投資と将来の生産性向上のバランスを考えた設備選定が重要です。
単に安価な設備を導入しても、後から改造や追加投資が必要になれば、ROI(投資対効果)が悪化してしまいます。そこで注目されているのが、段階的に自動化できるサーボプレス機です。
導入初期は作業者による手置き運用から始め、将来的にワークセット自動化や夜間無人稼働に移行できるため、リスクを抑えながら、投資効率を最大化できます。
サーボプレス導入直後は、作業者がワークを手でセットして条件出しを行うのが効率的です。
 ● 人が作業することで、不具合発生時に気づきやすい
 ● 早期発見できるから、改善のスピードが速くなる
 ● データを蓄積しておくことで、後から自動化に移行する際のリスクが低減
この段階では、初期投資を抑えつつ生産の安定化を図れるのがメリットです。
生産条件が安定した段階でワークセット自動化や搬送装置の追加を行うと、次の効果が期待できます。
 ● 作業者がほか業務と兼務 → 人件費削減
 ● サイクルタイムの短縮 → 生産量増加
 ● 無人稼働 → 夜勤帯も稼働すれば生産性が実質2倍
生産数や市場需要に応じて、段階的に自動化できるため、初期から無理に自動化を検討する必要がなく、設備投資のリスクを分散できます
